WAKAYA 津屋

解体を免れて
海街の記憶をとどめた食堂

もともとは和歌川漁業協同組合によって使われていた建物で
何年も前からずっと気になっていました。
すぐそばに海があり、一帯は干潟になっているので
和歌川漁業協は海苔の養殖や潮干狩りの運営をしていたそうです。
しかしアサリもとれなくなったので
漁協はその建物を手放そうとしていたある日、
たまたま不動産の看板が出ているのを見つけました。
不動産屋に電話すると、先客がいると言われました。
しかしそのお客さんは解体費用を入れたら予算に合わない、と断ったそうです。
こうして僕にお鉢がまわってきたもののこっちも予算があるわけではない。
銀行からの融資を受けようにも、築50~60年の古い建物で
建築確認もとれず、色々と苦労しました。
そんな折、京都の風情ある古いタイルが大量に手に入りました。
「これは『勝ちタイル』やな」と、タイルを活かした厨房にすることにしました。
和歌山にありがちですが、海がそばにあるのに
新鮮な魚を食べられる食堂は意外にも少ないので、
かまどで炊いたごはんと、新鮮な魚が目玉の店にしようと思いました。
その場所と建物の歴史を踏まえて
海苔を使ったお弁当も販売しています。

WAKAYA 津屋
add:和歌山県和歌山市和歌浦東2-6-2
tel :073-444-0525
open:イートイン11:00-14:30(L.O14:00)
    お弁当10:30-19:00(L.O18:30)