たったひとつの店から
街が生まれるような
エネルギーが集う場
ある飲食店が寂れた場所でお店を開いたら、
周りにカフェや洋服屋ができて
まるでムーブメントのようになったという本を読みました。
店から街ができ上がる様子を僕も見たい、と思っていたら
酒屋の広い倉庫が空いているという情報が入りました。
居酒屋でも小さなショットバーでもなく、
若者がわんさか集い、エネルギーを感じる場所をイメージしていました。
その倉庫を内見すると裏手には川が流れていて、遊歩道がありました。
和歌山市内で若者が集う活気ある場所をつくるなら
川沿いしかないのではないか?と直感しました。
そして、願わくばその最初の店になりたいと願いました。
改修当初決まっていたのはたった一つ「長いカウンターがある店であること」。
カルチャーを感じる空間にするために、
流木や屋根裏の板、解体現場で出る廃材の中にも
陶芸家大谷哲也さんの白磁のランプを入れるなどして
ジャンクなものと、洗練されたもののバランスをとりました。
改修後は和歌山市内では珍しく70人~100人程度入るような
カフェ・バーとしてオープンし、ライブイベントも開催していました。
現在、経営は店長だった池田祐樹氏に引き継がれ今なお光を灯し続けています。